
先日の雨の日。
外で遊ぶのは難しかったので、ショッピングモールの中にある子どもの遊び場へ行ってきました。
そこには絵本があり、遊具があり、自由に動き回れる広いスペースがあります。
最近は家の中でハイハイを始めた我が子。
「せっかくだし、広い場所でたくさん動いてもらおう」
そんな気持ちで連れて行きました。
しかし、その日は予想もしなかった反応を見ることになりました。
人生初の芝生体験
遊び場の床には人工芝が敷かれていました。
家ではフローリングやプレイマットの上を元気に移動しているので、特に気にすることなく四つ這いの姿勢で下ろしてみました。
すると――
完全にフリーズ。
まるで時間が止まったかのように動きません。
しかも表情がすごい。
「えっ、なにこれ……」
そんな心の声が聞こえてきそうな顔です。
とにかく触りたくない
しばらく様子を見ていると、さらに面白い行動を始めました。
なんと片手を持ち上げたまま固まっているのです。
少しでも人工芝に触れる面積を減らしたいように見えます。
家ではあっちへこっちへとハイハイしているのに、この日はほとんど前に進みません。
人工芝の感触がよほど不思議だったのでしょう。
大人にとっては何気ない感触でも、我が子にとっては人生で初めて触れる「未知の地面」です。
動かなかったけれど、それも立派な学び
帰宅後に少し調べてみると、赤ちゃんの発達において「感覚体験」や「感覚探索」はとても重要だと知りました。
乳児期は、発達心理学者の Jean Piaget が提唱した「感覚運動期」と呼ばれる時期。
赤ちゃんは、
- 触る
- 握る
- 舐める
- 這い回る
といった行動を通して、世界のことを学んでいきます。
私たち大人から見ると、
「人工芝が嫌で動けなくなった」
ように見えます。
でも実際には、
「これは何だろう?」
「安全なのかな?」
「今までの床と全然違うぞ」
と、脳が一生懸命情報を処理していたのかもしれません。
初めての感触との出会い
赤ちゃんはさまざまな感触を経験することが感覚の発達につながると考えられています。
柔らかいもの。
固いもの。
ツルツルしたもの。
ザラザラしたもの。
赤ちゃんはそうした違いを少しずつ学びながら、自分の世界を広げていきます。
そう考えると、人工芝の上で固まっていた時間も無駄ではありません。
むしろ、
「未知の感触を全力で解析していた時間」
だったのかもしれません。
ハイハイできなかった日も成長している
その日は期待していたように遊び場を駆け回ることはありませんでした。
ほとんどの時間を人工芝との戦いに費やしていた気がします。
それでも、我が子にとっては大きな一歩。
ハイハイ期の赤ちゃんが新しい環境を探索することは、好奇心や空間認識、問題解決能力の発達につながるとされています。
大切なのは、たくさん移動できたかどうかではなく、新しい環境に触れたこと。
今回の人工芝デビューも、きっとそのひとつです。
次に同じ場所へ行ったとき、またフリーズするのか。
それとも気にせずハイハイを始めるのか。
そんな変化を見るのが今から楽しみです。
初めての芝生に戸惑う姿を見ながら、赤ちゃんにとって毎日が発見の連続なのだと改めて感じた一日でした。