トムパパの好奇心日記

日常の中で見つけた小さな好奇心を、トムと一緒に楽しんでみませんか?

【パパ139日目】きょとんの向こう側へ

 

今日は特別な予定もなく、お家でゆっくりと過ごす一日。こういう日は、父としての腕の見せどころだと、朝からほんのり気合いを入れていた。わが子とたっぷり遊んで、笑顔を引き出して、できれば「やっぱパパだな」と思わせたい。そんな野望を胸に抱きながら、いざ勝負。

まずは優しく声をかける。「おはよう〜」と顔を近づけてみる。反応は……薄い。いや、薄いというより、無。きょとん、である。まるで初対面の人を見るかのような表情。昨日まで何度も顔を合わせていたはずなのに、記憶はどこへいったのか。

気を取り直して、次は少しテンションを上げてみる。変顔をしてみたり、声色を変えてみたり、「いないいないばあ」をやってみたり。こちらとしてはかなり頑張っているつもりなのだが、わが子の反応はというと、相変わらずの“きょとん”。しかもその視線が、ふと横に流れる。

その先にいるのは、ママ。

じーっと見つめる。無言のアイコンタクト。そしてまた正面に戻る。さらにまたママを見る。え、なにこれ。確認してる?「この人、どう対応すればいい?」みたいな。まるでサポートセンターに問い合わせているかのような視線のやり取り。

「ママ、これどうするやつ?」

そんな心の声が聞こえてきそうである。

パパ、ここにいるよ?いま全力で頑張ってるよ?と心の中でアピールしながら、さらに畳みかける。おもちゃを振ってみたり、ちょっと高い声で話しかけてみたり。でもやっぱり反応は、きょとん。そしてチラッとママ。もはやルーティン化している。

ここでふと思う。これはもしかして、困られているのではないか。

「パパ困らせてる?」
「ちょっと今、対応に困ってるんだけど…」

そんな空気すら感じる。笑ってくれればまだ救いがあるのだが、今日は笑顔ゼロ。真顔、もしくはやや困り顔。これはなかなか堪える。

ただ、よくよく考えてみると、この“きょとん”も成長のひとつなのかもしれない。周りを観察して、状況を理解しようとしている。その中で、一番信頼している存在であるママに視線を送る。いわば安全確認。そう考えれば、これはこれで健全な反応とも言える。

……とはいえ、パパとしてはちょっと寂しい。

せめて一回くらい、「まあいいか、この人でも」みたいな感じで笑ってくれてもいいじゃないか。そんなことを思いながらも、今日も懲りずに話しかけ続ける。するとほんの一瞬だけ、口元が緩んだ気がした。気のせいかもしれない。でもいい、今はそれで十分。

きっとこの積み重ねが、いつか実を結ぶはずだ。今はまだ“様子見対象”のパパも、そのうち“安心できる人リスト”に昇格できる日が来る。そう信じて、今日もまた話しかける。

「おーい、パパだよー」

返ってくるのは、やっぱりきょとん顔と、チラッとママへの視線。

うん、まだ道のりは長そうだ。