
――収入の多さではなく、考え方が分かれ道になる――
「ちゃんと働いているのに、なぜかお金が残らない」
この感覚、決して珍しいものではありません。
収入が多い・少ないに関わらず、
お金の不安を抱えている人は本当に多いと感じます。
それは能力や努力の問題というより、
お金との付き合い方のクセによるものが大きいようです。
金融機関の解説や各種調査、行動経済学の研究を見ると、
「お金が貯まらない人」には共通したパターンがあることが分かります。
今回はその中でも特に影響が大きい
4つの落とし穴について整理してみます。
① 生活水準を無意識に引き上げてしまう
収入が増えたときだけでなく、
生活が安定してきたタイミングでも起こりやすいのが、
生活水準の引き上げです。
・少し便利なサービス
・少し良いもの
・少し楽な選択
この「少し」が積み重なると、
いつの間にか固定費が増えていきます。
金融分野ではこれを
ライフスタイル・インフレーションと呼び、
貯蓄を阻害する代表的な要因として知られています。
怖いのは、贅沢している自覚がほとんどないこと。
そして一度上げた生活水準は、下げるのがとても難しいことです。
② 「今なら大丈夫」という基準で支出を決める
大きな買い物や契約をするとき、
多くの人が基準にするのは「今の状況」です。
・今の収入
・今の仕事
・今の生活
でも人生は、想定通りに進むことの方が少ない。
病気、転職、家族構成の変化、教育費の増加。
これらは特別な出来事ではなく、
多くの家庭で起こり得る現実です。
余裕のない支出は、
将来の選択肢を静かに減らしていきます。
お金の問題が精神的な余裕に直結する理由は、ここにあります。
③ 「余ったら貯めよう」がいつまでも実現しない
行動経済学では、人は
将来よりも現在を優先する傾向を持つとされています。
つまり、
「今月は余ったら貯金しよう」という考え方は、
ほぼ確実に実行されません。
実際の調査でも、
自動積立など先に貯蓄を確保する仕組みを持つ人の方が、
安定してお金を残せていることが示されています。
貯蓄ができるかどうかは、
意志の強さではなく、仕組みの問題。
順番を変えるだけで結果は大きく変わります。
④ 支出を把握しないまま時間が過ぎていく
「だいたい分かっているつもり」
これが一番危ない状態かもしれません。
調査では、
支出が増えている自覚はあっても、
何にどれだけ使っているか把握していない人が多数。
特に見落とされやすいのが、
サブスク、保険、通信費、習慣化した小さな出費。
一つ一つは小さくても、合計すると家計を確実に圧迫します。
収入を増やすのは簡単ではありませんが、
支出を把握するのは今日からできます。
即効性があるのは、いつもこちら側です。
まとめ
お金が残らない原因は、
収入の多さや少なさではなく、
考えずに選び続けた結果であることがほとんどです。
・生活水準を上げすぎない
・未来も含めて支出を考える
・貯蓄は先取りする
・支出を見える化する
この4つを意識するだけで、
お金の不安は確実に小さくなります。
トムパパとしては、
「ずっと頑張り続けないと苦しい状態」より、
「今の延長線でも安心できる状態」を目指したい。
……とはいえ、
子どもの成長に関わる出費だけは、
理屈より感情が勝ちがちです。
あれもきっと、人生の必要経費ということで。