
サウナでたっぷり汗をかいたあとのビールは、なんでこんなにうまいんだろう。
今日は夕方から近所のサウナへ。じっくり3セット、水風呂でしっかり締めたあと、湯上がりの一杯を楽しむために、施設内の食堂に向かった。
体がぽかぽかのまま、よく冷えたビールを流し込む。
「はぁ〜〜、生きてるって最高」
そんなことを思いながら、定食をつまんでいると、隣のテーブルからちょっと気になる単語が聞こえてきた。
「ムジナ丼って知ってる?」
え、ムジナ丼?
なんだその食べ物。僕の頭の中に、狸とかアナグマみたいな、ちょっとモフっとした動物の映像が浮かぶ。
隣の2人はどうやら職場仲間のようで、片方がもう一人にムジナ丼について説明しているところだった。
ムジナ丼ってどんな丼?
「ほら、たぬきうどんときつねうどんってあるじゃん?その“たぬき”と“きつね”を合わせたのがムジナ丼ってわけ」
なるほど。
そう言われてみれば納得できる気がする。
“たぬき”と“きつね”を混ぜたら“ムジナ”になる…のか?
そもそも「ムジナ」って何なんだっけ。
「ムジナ」って何者?
ムジナとは、広い意味ではアナグマやタヌキのことを指す日本語の古い呼び方。
昔の日本では、地方によってタヌキとアナグマの区別がはっきりしておらず、両者をまとめて「ムジナ」と呼ぶ地域もあったようだ。だから、「ムジナ=タヌキ+キツネ」ではないけど、曖昧で似た者同士を一つにまとめる言葉としてはぴったりなのかもしれない。
「同じ穴のムジナ」なんて言葉もある。
意味は、「一見違うように見えて、実は同類」「悪い仲間」なんてネガティブなニュアンスも含まれる。
でも、今ここで話題に上ってる「ムジナ丼」は、たぬき(天かす)ときつね(油揚げ)を合わせた、ある意味“いいとこ取り”の丼ぶり。
諺の方とは少し意味が違うけれど、**「たぬきときつねをまとめてムジナ」**という発想は、どこか昔の民俗学的な知恵とつながっていて面白い。
たぬき、きつね、ムジナの関係
ところで、そもそも「たぬきうどん」「きつねうどん」って、地方によって中身が違うのをご存じだろうか。
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関東では、「きつねうどん」は油揚げ、「たぬきうどん」は天かす。
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関西になると、「きつねうどん」は同じく油揚げだけど、「たぬきうどん」はあんかけうどんに油揚げが入ったものを指す。なんなら「そば」の方が天かす入り。
ややこしいけど、そんなローカルな違いがあるからこそ、「両方入ってる」って状態をユーモラスにまとめて「ムジナ」と呼ぶセンス、嫌いじゃない。
「ムジナ丼」は、まさにそんな曖昧さと調和の中にある丼ぶりだ。
自分でも食べてみたいムジナ丼
ちょっとネットで調べてみると、「ムジナ丼」という名前で提供しているお店はそこまで多くはない。でも、簡単に自分でも作れそうだ。
ムジナ丼の材料(イメージ)
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ごはん
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甘辛く煮た油揚げ(=きつね)
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サクサクの揚げ玉(=たぬき)
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青ねぎ、刻み海苔、七味
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お好みで温泉卵をトッピング
食べる前からわかる。これ絶対うまいやつだ。
サウナのあとの、ちょっとした学び
今日はサウナ→ビール→食事のいつもの流れに加えて、隣の席の会話から思わぬ知識をもらった。
「ムジナ丼」なんて、普段の生活では出会えない言葉だ。
でも、そんなふとした瞬間に新しい言葉や文化を知ると、なんだか得した気分になる。
昔の人がタヌキとアナグマの違いを曖昧にしたように、現代人だって境界線を曖昧にして楽しむことがある。
サウナもそうだけど、食や言葉を通じて“ととのう”瞬間があるんだと思う。
まとめ:ムジナ丼が教えてくれたこと
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「ムジナ」はタヌキやアナグマのような“曖昧な動物”
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「たぬきうどん」「きつねうどん」の要素を合わせた丼ぶりが「ムジナ丼」
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地域によって食文化も呼び名も違うけれど、そんな違いを混ぜて楽しむセンスがある
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何気ないサウナ帰りのひとときが、ちょっと面白く、ちょっと豊かになる
次に誰かと食事をするとき、「ムジナ丼って知ってる?」なんて話をふってみるのもいいかもしれない。
食べ物の話って、人をほんのり笑顔にさせる不思議な力があるから。